
売れっ子著者・勝間和代さんの担当者として
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ーー勝間さんとお仕事されるようになったきっかけは?
名古屋に出張に行ったとき、あおい書店に入ったら、『Think!』(東洋経済新報社)に、数多くの戦略コンサルタントの紹介がありました。その中で勝間さんだけが、何回ページをめくっても目に留まったのです。勝間さんのプロフィールを見たら、圧倒的な実績だったので、「なんでこの人、本を出していないんだろう?」と思いました。
帰りの新幹線で勝間さんの2ページ記事を何回も読み、家に帰ってすぐに勝間さんに「いろいろ企画を考えているので、お会いできませんか?」とメールしたら、すぐにOKのお返事をいただきました。初めてランチミーティングしたのは、広尾でしたね。
処女作を奪えると思って意気込んでミーティングに臨んだら、いきなり「実は寺田さん」と1冊の本を出されました。それが、2007年4月刊の『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)でした。ちょうど、見本ができたところくらいでしたね。
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でも、ここでめげずにもっと売れる企画はないかと考えて、情報のインプット&アウトプットという観点から、「知的生産」という話をしてみました。そして、勝間さんがもともと「グーグル化」というキーワードを持っていたので、それと知的生産を合わせた企画で行こうとなったのです。勝間さんは仕事がとにかく早いので、すぐにマインドマップでレジュメを書いてきてくれました。それを見て、これは売れそうだな! と思ったので、「知的生産の女王」として、いままで出していない勝間さんのキャラを表紙に出していこうと心の中で思っていました。何度かやりとりするなかで、僕はどうしても自転車に乗っている勝間さんの写真を表紙のオビに載せたくなったのです。
ーーなぜ、自転車だったのですか?
デジタル全盛のいま、読書と体を動かすというアナログの大切さを読者に伝えたかったからです。たまたま勝間さんに「どんな運動をしていますか?」と聞いたら、「都内は自転車で移動している」とのことだったので、この写真を使ったのです。雨が降りそうな金曜日の夕方4頃、JR原宿駅近くの並木道で撮りました。
ーー時代と逆行した「アナログ」が注目を浴びたのでしょうか?
そうですね。TBS系「情熱大陸」の制作会社の方がこの写真に注目し、勝間さんが「情熱大陸」に出演したのは本当にビックリしました。その勢いでChabo!(チャボ)という本の印税の20%が募金されるチャリティースキームもできました。部数も自身最高の25万部を突破し、私にとっては革命的な1冊になりました。勝間さんには本当に感謝しています。
ーー勝間さんは注目されている方なので、現在は各社奪い合いではありませんか?
相当数のオファーが来るようです。勝間さんはどんな編集者と仕事をするかにこだわっていらっしゃる方だと思いますが、そこはご自身のアンテナで選ばれているようです。どうして僕と組んでいただいたのか、そのあたりはまったくわかりません。僕と勝間さんは真逆な性格なので、いろいろぶつかることもありました。
ーーどういうことでぶつかったりするんですか?
僕は当時、「何時までに原稿が欲しい」という気持ちを率直に言ってしまったことがありました。いろいろ立て込んでおられるところだったので、もっと配慮をすべきでした。まだまだ修業が足りませんね。
利他の精神
ーー担当編集者から見た「勝間さんの成功の秘訣」は何だと思いますか?
やはり根が戦略コンサルタントですから、非常に理路整然としていて、無駄な鉄砲は撃ちません。常に目標があって、それを実現するためにはどうすればいいのかと逆算的に考えておられます。
あとは、利己主義の反対の「利他主義」を非常に大事にされているので、相手にどういうメリットがあるかを常に意識されています。だから僕と仕事をする以上、僕にもメリットがあるように常に配慮してくださるし、無駄な時間を使わせないように方向づけて仕事をされるので、本当にすばらしい方だと思います。
印象的なエピソードがありまして、『効率が10倍アップする新・知的生産術-自分をグーグル化する方法-』(ダイヤモンド社)の発売日の1日前に勝間さんから営業部に感動的なメールが送られてきたのです。その1通のメールが社内を変えました。1通のメールで著者と営業と編集を強く結合させてしまったのです!
ーーどんなメールだったんですか?
自己紹介から始まり、この本が作られた経緯、僕と勝間さんの間でどんなことがあったかなどが書いてありました。営業のみんなと本当に一緒になって売っていきたいという熱い気持ちにあふれていたので、営業の心に火をつけたのです。
ーーそういった気配りが、利他主義(相手にメリットがあるように振る舞う)ということなのですね。
そうですね。それが私のメリットである「売れる」につながりました。本が売れる要因で大きいのは、営業と編集の熱意です。営業に任せっぱなしにせずに、いかに編集者と著者の気持ちが営業部のみんなと一体になれるか。そして宣伝部も巻き込んで大きく広告を打ち、書店でも目立つところに置いてもらうなど社内が一丸となれば、ベストセラーができる土壌ができてきます。









[...] その中身は 「短くてわかりにくいメッセージよりも、長くてもいいから読者にとっての便益、メリット、効果をしっかり書きなさい」(その3より) というものです。具体的にこのようにおっしゃっています。 「新人編集者の方は、セオリーに反するタイトリングはある程度点数を重ねるまではあまりやらないほうがいいでしょう。『ザ・コピーライティング』のセオリー通りに愚直にやっていれば、3年目くらいから自分流を発揮して、思い切ったタイトルをつけられるようになるでしょう。そのためにも、ビジネス書の編集者であれば『ザ・コピーライティング』をボロボロになるくらい活用していただきたいです。コピーの「守・破・離」があるとすれば、この本を徹底的にマネて自分の血となり肉とすることで、徐々に自分なりの売れる方程式ができ、売れるタイトルをいつでもつけられるようになります」(その3より) さらにもう一つ、編集者としての大切な仕事の一つである装丁家さんとの仕事進行に関してのアドバイスもいただきました。なんと魔法の一言で、今後の成長具合が決まるというのです。 「会社で1番売れている編集者に、「すみません、今度、先輩が装丁家に会うときに、同席させていただけませんか?」と、言ってみることです。・・・・・先輩の立ち居振る舞いや言動をつぶさに観察できます。ポイントは、その日先輩と別れた後に、「自分だったらこうする」とか、「先輩のよかった点・悪かった点」をメモしてみることです。記録に残さないと、どんどん同席した意味が薄れます。それを何回も繰り返してデータ化していくと、いろいろな共通点が見えてきます。」(最終回より) センスだけではなく、日頃の努力と観察力、地道なデータ管理がカギ握るということ。 具体的でいてシンプルなわかりやすいアドバイスをいただきました。 スカイライターの川辺秀美さんからは国語力に注目したアドバイスをいただきました。 [...]
[...] (続く) [...]