
第9回目にご紹介するのは、中経出版、竹村俊介さんです。
『今日からできる 上手な話し方』や『はじめてリーダーになる人の教科書』を担当されています。
さわやかな笑顔の駆け出し編集者です。
「心の核」を動かす仕事
ーー編集者になられて何年目ですか?
ちょうど1年です。去年の5月に中経出版に入ったので、編集者としてはまだ新人です。
ーー以前は何をしてみえたんですか?
大学を出て、日本実業出版社に入社しました。そこで営業部に配属になり、都内の一部と神奈川方面の書店を回っていました。書店営業を2年やって、3年目には企画戦略室という部署でPRの仕事をやっていました。他の編集者と違って、ちょっと誇れるのは営業をやった経験があることでしょうか……。
ーーどうして編集者になりたいと思ったんですか?
僕は昔から「目立ちたがり屋の恥ずかしがり屋」なんです。「注目されたい引っ込み思案」という面倒くさい性格で。それで、小学校のとき新聞部で、そこが自分にとって心地いいポジションだったんですね。作業としては地味なんだけど、面白いことを書けば、みんな喜んでくれて、「誰が書いたの?」っていうふうに注目もしてもらえる。
その延長線上で、「新聞記者になりたいな」と思っていたんです。でも、すごい事件や事故があったらみんなは驚いたり騒いだりするけど、それは自分の力ではなくその事件の内容によって、ですよね。だから自分で作りあげたものによって喜んでもらったり笑ってもらえたり、人の心を動かせる仕事がしたいと思ったんです。
ーー子供の頃から作文が好きだったんですか?
嫌いな方ではないんですけど、文章をゼロから書くよりも、面白いネタを見つけてきて、それを自分なりに手を加えて紹介するのが好きでした。小学生のときも、趣味みたいな感じで、自分で「一枚新聞」みたいなものを作って友達に見せたりと、そういう遊びをする暗い子供だったんです(笑)。
ーー編集がお好きだったんですね。
そうですね。その理由に本が身近な存在だったということがあります。僕は岐阜県出身なんですが、地元に遊ぶところがなかったんですよね。あるといえば小さなショッピングセンターと書店ぐらい。だから書店にはしょっちゅう行っていました。三日置きぐらいで行けば、置いている本がちょっと変わってるので、飽きません。最初は本が好き、というより、書店という場所が好きだったんです。そして足繁く通っているうちに、本が好きになって、自然と本に囲まれて仕事が出来たらいいなと思うようになったんです。
ーー音楽とか演劇とかには興味はなかったのですか?
音楽や演劇、テレビとか映画は見るのは好きです。でも、それらのメディアは多くの人の気持ちを「瞬間的に」動かすことはできても、なかなか心の核には届かないような気がします。本当にいい本を作れれば、人々の「心の核」を動かすことができる。それがじわじわと浸透していって世の中を変えていくこともできると思います。







[...] 版とは紙とインクを除いたら全部「人」です。だから、ゲラに赤字を入れることも編集者にとって大切な仕事ですが、人に会いに行くことが一番大事な仕事かなと思います。」(最終回) [...]
[...] (続く) [...]