プライム涌光 中野 和彦 さん

プライム涌光(青春出版社) 中野和彦さん

第15回目にご紹介するのは、

株式会社プライム涌光の中野和彦さんです。

日本人のしきたり
(青春新書インテリジェンス)

お客に言えないウラ事情
その道のプロが教える裏ワザ読本
(青春BEST文庫)

などのヒット作を多数ご担当されています。

数々のヒット作の裏側について、本作りのこだわりなどを伺いました。


広い視点で本に対する興味をもつこと



ーー編集者になろうと思われたきっかけはなんですか?

きっかけは就職活動ですね。就職活動をしていた1990年はいまでは考えられないほどの売り手市場だったので、学生にとってはとても活動がしやすく、いろんな業種を受けていました。その中で人に影響を与えられるような仕事や、何かをプロデュースしてその反響がわかりやすい仕事がしたいと思うようになり、自然と出版社という選択肢が浮かびました。なので、前からどうしても編集者になりたいと思っていたわけではなく、就職活動をする中で編集者という仕事への思いがどんどん大きくなっていったという感じです。もともと本はよく読んでいたので、本に対する興味が漠然とあったということも大きいですね。
ーー入社されてからずっと新書を担当されているのですか?

はじめは青春出版社の書籍編集部に配属になって、そこで2年間書籍の編集をしていました。その後プライム涌光という青春出版社から独立した編集部門が立ち上がったので、そこに出向し、それからは青春出版社とプライム涌光を行ったり来たりしています。媒体は書籍から新書へと移りましたが、編集者歴でいえば今年で19年目になります。

——新人時代のエピソードを聞かせてください。

1、2年目は編集アシスタントに徹底していました。一冊を丸ごと担当するようになったのはプライム涌光の文庫編集部門に異動になった3年目からで、そこから3年くらいはとにかくたくさんの本を作っていました。1ケ月間に2人で5冊くらい進行させながら次の企画も探して、悩んでいる暇もなくがむしゃらに仕事をしていましたね。

かなりのハードワークでしたが、今になって振り返ると貴重な体験だったと思います。目標を持っていても、つい自分に甘くなってしまって、あえて自分に厳しくすることって難しいじゃないですか。会社からたくさん仕事を与えられたときでも、結果的にそれが自分の力になればこっちのものなわけですから、「やらされている」と思わずに、それを「チャンス」だと逆手に取っちゃえばいいんですよね。

ただ、僕の場合は実際にただ忙しいだけではなく、楽しかったからこそあの多忙な荒波を乗り越えられたのだと思います。当時はコンビニ向けの雑学文庫が結構売れていた時期で、僕はそこの担当になりました。小さなネタを一冊の中に100個くらい集めたような雑学本だったので、自分で立てた企画をどんどん実現出来たんです。そこに一番やりがいを感じていました。偶然にも新シリーズの立上げに関わらせてもらえて、まだ3年目の僕に責任と権限を与えてもらえたことが大きかったです。

——雑学とは具体的にどういった内容ですか?

主に「大疑問」を取り扱っていました。日常生活からの「なんでだろう?」をそのまま本にしていたのです。例えば、海の昆布はなぜ水中でダシが出ないんだ、とか、デパートのエスカレーターの横に鏡があるのはなぜか、などです。ずいぶんニッチな分野なのですが、雑学を若い頃に担当したおかげで、お金、スポーツ、ビジネス、ライフスタイルなど、今の本作りにおいてのテーマの幅が広がりました。

——編集者として持っておくべき心持ちやスキルにはどんなものがありますか?

好奇心旺盛な姿勢ではないでしょうか。この業界は横のつながりが強いので、他社の編集者の方と会う機会がたくさんあります。みなさんそれぞれ強みを持っているのですが、共通してみなさん、本に対して興味・関心をしっかり持っていらっしゃいます。それはだた本が好きというだけではなく、「こういう本が売れるんだ」、「書店ではこういう流れにあるんだ」など、広い意味で本に対する関心を持っているということです。そうすると自ずとそれが世間への関心にも繋がって、広い視野でものごとが見えるようになってくるのだと思います。

(続く)

プライム涌光(青春出版社) 中野 和彦さん vol.1

更新日: 2010年 4月 28日| このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

関連記事

コメント / トラックバック1件

コメントをどうぞ