幻冬舎 四元 恭子さん

決定事項はメモを見て確認を



――ご今だから言える失敗談などはありますか?
編集プロダクション時代、高須光聖さんにアポをとるために初めて電話したときの話です。
高須さんから待ち合わせ場所を「セルリアンタワー」と指定されて、電話で話しながら近くにあった紙にメモはしていたんですが、会社に着くころには、頭の中で勝手に「セレスティンホテル」に置きかわっていて。撮影をお願いしたカメラマンにも「セレスティンホテル」と伝えており、高須さんに送った確認用のFAXにも「セレスティンホテル」と書いてしまったんです。ご本人とお会いできる! と舞い上がっていたのですね(笑)。


――それでどうなさったんですか?
取材前日の夜10時ぐらいに「セルリアンタワー、11時」と書いてある走り書きのメモを自宅で発見して、場所を間違えていたことに気がついたんです。慌てて高須さんに電話をしましたが、つながらない。失礼を承知で電話し続け、夜中の2時ごろにやっとつながり、高須さんにお詫びをして間違いを訂正しました。
カメラマンには朝に電話をして事情を話し、すぐに撮影のためのロケハンをしました。いまとなってはいい思い出です。
高須さんはそのときの写真を気に入ってくださったようで、ご自身の本の奥付やHPにも使ってくれたりと、我ながらうまくピンチをチャンスにできたのではないかと思っています(笑)
ただし、それからは、決定事項はその場で手帳に書き込むようにしています。記憶に頼ってはダメだと学習しましたね。



好奇心とフットワークが鍵



――編集者になるために身につけておいた方がいいスキルなどはありますか?
やはり、好奇心ではないでしょうか。よく言われることですが、自分にあてはめて考えても改めてそうだなと思います。好奇心は持とうと思って持てるものではないので、編集者になりたいけど、好奇心があまりないと思う人は、いろいろな情報を見たり、聞いたりしてみてはどうでしょうか。そうすることによって、自然と湧き上がってくることもあると思います。


――では、四本さんも好奇心が旺盛ですか?
そうですね。小学生のときに、トロンボーンの音が出る仕組みが不思議でしょうがなくて、どうやったら音が出るのか、どうやって曲を弾いているのかを知りたいと思ったんです。その理由で吹奏楽部に入部しました。
そうやってわからないことや不思議に感じたことがあったら、すぐに後先を考えずに行動してしまいます。まずは自分で試してみたいと思うんですね。


――好奇心にともなった行動力も必要ということでしょうか?
そうですね。フットワークの軽さは重要だと思います。


――好奇心と仕事とはどのように絡んでくるのでしょうか?
私の場合、好奇心や興味、疑問から本を作ろうと思うことが多いですね。たとえば「人」にすごく興味があるので、なぜこの人はこういう考え方をするんだろう、と疑問に思ったら、心理学に関する本などを読んだりします。そこでその著者が面白いことを書いていたら、別の切り口で書いてもらうことはできないかな? とか、自分が疑問に思っている切り口で書いてもらうことは可能かな? という視点から本作りに発展していきます。好奇心から始まることが多いです。


――では、企画は好奇心から立てられるんですか?
それが多いですね。ただ、自分の興味関心だけではどうしてもジャンルが偏ってしまうので、最近はあえて苦手な分野や、興味のない分野の棚に行って、タイトルに惹かれた本や、目に留まった本を読んでみて、違った切り口を考えるようにはしています。


――どういった分野の本を読まれているんですか?
最近は経済関連の本を読むこともあります。経済の本は難しいからと、あまり読んでいなかったのですが、やはり経済は、世の中の流れを知るうえでも大事だと思うようになりました。
いつか経済の本を作りたいなと思いつつ、コツコツと売れている本や、読みやすい本から読んでいます。そうすると自分の中に、ある程度ベースができて、実際に面白いと思えるようになってきました。


――慣れみたいなものでしょうか?
そうですね。少しずつ知識が増えてくると、最初はわからなったこともわかるようになり、理解も深まってきますよね。そうすると、自分が成長しているのが感じられて、やる気もわいてきます。


(続く)




幻冬舎 四本 恭子さん vol.2

更新日: 2010年 4月 29日| このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

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