幻冬舎 四元 恭子さん

「なんか気になる」という感覚



——普段の生活の中で気をつけていることはありますか?


自分の中にある「なんか気になる」という感覚を大切にしています。
例えば、テレビを見ていても「この人、なんか気になるな」ということがあると思うんです。書店に行っても、自分にとってあまり興味のあるネタではないけれど、この本がいつも目に留まるとか。すぐその場ではわからなくても、そこにはなにか企画のヒントが潜んでいるような気がします。


元々興味のある分野ではないけれど、なぜか気になるという本を手に取って、その本が面白かったら、著者に手紙やメールを送って会っていただいたりもします。無理矢理ネタを探そうとせずに、自分の感覚に従ってみると、いい流れに乗るような気がします。
以前、気になる遠方の著者にふと思い立って連絡してみたところ、たまたま東京に来ていて、すぐに打ち合わせをさせていただいたことがあります。
もちろん、とんとん拍子に進んでいっても、最後に頓挫することもありますが(笑)


——どこにネタがあるか、わからないということですね


そうですね。でも、本を読んだりテレビを見ているとき、常に「なにか企画のネタはないかな」と意識しているわけではありません。本を読むときには企画云々よりも、その本に集中して、純粋に楽しむようにしています。
これは勝手な思い込みというか私自身に限ったことですが、常に企画を意識していると、逆にいろんなことを心から楽しめなくなるような気がするんです。


——ベストセラーに共通することがあるとすれば、なんでしょうか?


ベストセラーに共通することがあるとすれば、新しい視点とタイミングですかね。やはり斬新な視点や考え方、価値観を提示できないと、ベストセラーにはならない気がします。その上でタイミングもすごく大事で、例えばテレビの影響も大きいですよね。でもテレビで取り上げられたからといって、必ずヒットするというわけでもありません。司会者やゲストが絶賛するとか、VTRで上手に取り上げられるなどの強い訴えがないと効果がないこともありますから、こればっかりは予測できないですよね。


——愛用されているグッズはありますか?


シールがすごく好きなんです。幼稚園児のときにシール集めに燃えていたのですが、ここにきて再燃しました。ゲラを送ったりするときに、お気に入りの一筆箋にメッセージを書いて、シールでゲラに貼ると、やっているほうも楽しいし、見るほうも少しは楽しんでもらえるんじゃないかと。
以前、著者に写真をお借りしたことがあって、その写真をお返したときに、一筆箋にお礼を書いて、シールで貼っておきました。そのあとにテレビ収録でお邪魔する機会があり、その著者のアルバムを見る機会があったんです。すると、そのアルバムに私が書いた一筆箋とシールが、写真と一緒に貼られていて。それを見たときは、著者の心遣いに感激しましたね。


思いを伝えるシールと一筆箋


——気持ちが伝わったんでしょうね。


うれしいですよね。会社には一応、社名入りの便せんと封筒がありますが、それだと事務的になるような気がして。著者に少しでも喜んでもらえたらうれしいし、なにより一筆箋にメッセージを書いたり、シールを貼ったりするのが楽しいんです。


——それでは最後に今後のビジョンを聞かせてください。


作ったことがない分野の本を作ってみたいと思っています。その中でも興味があるのがタレント本や小説、翻訳本です。タレント本は撮影の手配やアポ取りなどすごく大変だと聞きますが、だからこそ一度チャレンジしてみたいです。
小説は、せっかく作れる環境にいるので、一度は作ってみたいと思います。ただ、好きな作家にはすでに担当者がいるので、新人作家を発掘すべく、アンテナははっておきたいと思っています。
また、以前翻訳会社にいたこともあるので、自分で翻訳はしないにしても、一冊でもいいから翻訳本を世に送り出してみたいな、とも思っています。
実際に、両隣や前に座っている同僚は、ビジネス書や自己啓発書以外にも、楽しそうにタレント本や翻訳本、小説なども作っているので、いい刺激になりますね。


——ありがとうございました。

幻冬舎 四本 恭子さん 最終回

更新日: 2010年 4月 29日| このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

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