
電車の中刷り広告でいつも目をひく『SPA!』。
ついつい気になって読んでみたくなる見出しが多いのが特徴。
そんな、いかにも『SPA!』っぽい見出しは、どのように生まれるのか。
その秘訣を渡部編集長にうかがった。

渡部 超(わたなべ・とおる)さん
プロフィール
1967年鳥取県生まれ。上智大学理工学部卒業後の1992年扶桑社に入社。1993年より『SPA!』編集部に。2003年に副編集長となり、2008年から第8代編集長に就任。TBS系ドキュメンタリー番組『情熱大陸』にも登場。
①世間、メディアの常識から少しズラす、裏を行く、逆張りするのが、『SPA!』流
「『SPA!』っぽさとは何か」を考えるなら、ひっくりかえす目線で世の中を見ること。
例:「名監督 岡田武史を罵る世間は狂っている!」(2010年6月8日発売。ちなみにW杯南アフリカ大会は6月11日開幕)
ワールドカップ前、バッシングの嵐だったときに岡田監督を擁護する記事

例:「iPadかなりビミョーな使われ方白書」
話題のiPadがあまり活用されていない部分にフォーカス

②自分のコピー力に自信を持ちすぎない
自分のコピー力に自信を持ちすぎてはいけない。コピーや見出しに正解はない。
自分の方法が正しいと思った時点で道を見誤る。
それに、コピーだけで売れたかどうかはわからない。
とくに担当者は自分の記事に愛情が入りすぎている場合が多い。
それを突き放して考えるほうがいい見出しになることがある。
オリジナリティがありすぎるのもよくない。
なによりも、「どうやったら読者に届くか」が大事。
③長いタイトルを恐れない。ただしリズム感を重視する
タイトルは本来、短いほうがいい。
でも、「世の中の常識から少しズラしてますよ」、「裏を行ってますよ」
ということをわかってもらうには、どうしても長くなる。
だから、タイトルが長くなることを恐れない。
内容によっては漢字が続いてもオッケー。
ただし、リズム感が大切。
例:「大迷惑! 『バブル世代上司』よ会社を去れ!!」
※『キャッチコピー力の基本』でもhint16で引用

例:「脱都会『田舎暮らし』は生き地獄」
都会以上に人間関係に気を使い、見知らぬ昆虫と格闘の日々。
大自然に囲まれた「憧れの生活」はかくも過酷だった。

④中刷りにしたときの、見た目のバランスを重視する
電車の中刷り広告を見て買ってくれる人が多い。
だから中刷りにしたときのバランスが大切。
見出しを6~7本を並べて考える。
記事のテーマやジャンルのバリエーションはもちろん、
似たレトリック(体言止ばかり、命令形ばかり、など)にしないように、
見出しのレトリックの部分も考慮。
とくに、「いかつい特集」は、漢字、ひらがな、カタカナもバランスも考える。
例:最新号の中刷り

⑤買いづらくさせない。コンビニのレジに持って行けるもの
『SPA!』は、男性向けの週刊誌なので猥雑さは必要。
ただ、そればっかりやるんだったらエロ本をつくればいいわけだし。
SEX特集をしたからといって、それだけで売れるわけではない。
とくにお色気系は、コンビニのレジに持って行けるかどうかが基準。
コンビニのレジに持っていっても恥ずかしくない、
買いづらくさせない見出しにする。
[5カ条以外の印象に残った言葉]
「見出しやタイトルは絶対大勢で決めてはダメ!
『バカの壁』みたいなタイトルは会議では生まれてこない」
「見出しを決めるためにかけられる時間は、せいぜい3時間くらい」
「雑誌のタイトルの付け方の王道。数字を入れる」
数字が入ると売れるケースが多い。
35歳は『SPA!』にとってマジックワード。
例:「35歳リアル人生白書」
「35歳からの『新人バイト生活』に挑戦」
「35歳からの『友だち』のつくり方」
※『キャッチコピー力の基本』でもhint24で引用

「他誌で最近印象に残った見出しは『週刊現代』の『死ぬまでSEX』
意味はよくわからないけどインパクトがある。説明が少ないから読んでみたくなる。
逆に、説明しすぎてはダメ」


世の中の常識とは、ちょっと違う視点を提供してくれる『SPA!』
でも編集長の渡部さんは気負ったところはなく、ごく自然体。
「とくに特別なことはやっていないですよ」
と言いながら、さりげなく、こだわりのコピー術を披露していただきました。
いい意味で『SPA!』っぽくないところが、逆に好感度大でした。
川上徹也
![]() |
キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック 川上 徹也 日本実業出版社 2010-07-22 |
『キャッチコピー力の基本』
あなたの文章は、なぜスルーされてしまうのか?
仕事で一番必要なのに、誰も教えてくれなかった
「ひと言で気持ちをとらえて離さない77のテクニック」を
「ビフォー→アフター」のフォーマットでやさしく解説しました。
辞書代わりに机の上に置いておきたくなる一冊です。
川上徹也 ブログ、ツイッター








未曾有の国難に見舞われたこの時期に、人心を混乱させるような大袈裟な見出しで、不安を煽る記事を編集する奴が偉そうな事を言うな!
尾木和晴、編集長としての責任は重いぞ。
「放射能がくる」
「原発が爆発した」
持てる能力を最大限,彼は何かの目的のために発揮しているのでしょう.私には理解できません.
現在AERAのサイトは閲覧できない状態になっています.
[...] スターツ出版 篠原康子さん [...]