アイティメディアが運営する人気情報サイト「Business Media 誠」と「誠 Biz.ID」。

同じメディアでも、雑誌や書籍と違い、

Webはクリックやスクロールしてもらえないと内容を読んでもらえない。

それゆえ「読者の心をつかむスピード感」が圧倒的に違う。

今回はそれぞれのサイトの編集長吉岡綾乃さんと鷹木創さんに、

ネットならではのキャッチコピー力の秘訣についてうかがった。




吉岡綾乃さん 
プロフィール
1972年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科東洋史学専攻修了。1997年にソフトバンク株式会社に入社し、出版事業部にてPC雑誌の編集に携わる。2004年、アイティメディア株式会社に入社。2007年に「Business Media 誠」を立ち上げ、編集長を務める。



鷹木創さん
プロフィール
1975年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、マーケティング会社に入社。2002年に株式会社インプレス(現・株式会社インプレスジャパン)に転職。「INTERNET Watch」にて編集記者として記事を執筆。2006年にアイティメディア株式会社に移籍し、「Biz.ID」のスタートメンバーに。現在、誠 Biz.ID編集長。








①一瞬で興味を引くには、意外性のある化学変化を
雑誌は見出しだけでなく、書店に足を運んだ人が、中身も見ながら手にとるかどうか決めることができる。しかしネットの場合は、見出しだけで、読者が興味を持ってもらえないとクリックされない。ただ逆に言うと、「何??」と思わせればクリックしてくれる可能性も高い。たとえば、一般的な常識と「逆」に思えるタイトルをつけるのも方法の1つ。


iPhoneやめました  





「iPhone買いました」だと当たり前だけど、「やめました」だと、その意外性に「えっ!」と思う。
「iPhone」というキラーワードに、「やめました」という強力なワードを組み合わせた化学変化が起こったフレーズに。




②固有名詞や数字を散らばらせて検索に引っ掛かりやすくする
固有名詞(個人名、商品名、企業名)や数字を入れると検索に引っ掛かりやすくなり、結果的にページビューが増える。毎年開かれているようなイベントであれば第○回や年度を入れるとさらに効果的。また、話題の人や旬な人は、名前の力だけで目にとまりやすい。


岡田武史氏が語る、日本代表監督の仕事とは





この記事が掲載された2009年12月当時は、サッカー日本代表の成績がよくなかったので「何を言ってるんだ」というような反応でPVも低かった。しかし南アフリカW杯で活躍すると、一気にPVが上がった。これこそ「岡田武史」という固有名詞の力。




③あえて「長く」「重複」させることで、意味や親しみやすさを醸し出す
雑誌などの見出しと違ってネットには字数の制限がない。一般的に短いほうが気持ちいいし洗練されたタイトルになるが、ネットではあえて長くしたり、重複させることで、意味や親しみやすさを醸し出す。


ポメラで書くポメラ日記





「ポメラ日記」では弱い。 「ポメラで書くポメラ日記」だと、一見長くて垢抜けない感じに思えそうだが、重複するのがかえって親しみやすい感じを出している。タイトルはスパッと言うときも少なくないが、ダラダラと書くときは、組み合わせの面白さや中身が見えるような効果を狙っている。




④中身を可視化して、お役立ち感を強調する
ネットではとくに、「自分の役に立ちそう」と思う情報だと、とりあえずクリックしたくなる。
中身を可視化できる見出しで、お役立ち感を演出する。


ケータイでTwitterをもっと楽しむ! おすすめ無料サービス5+1選







6選とせずに、「5+1選」だと読者の方が一瞬考えるのがポイント


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「登録不要」「すぐ使えて」「無料」という読者のニーズにかなう要素がすべて入っていることに加え、「あなたのために選びましたよ」ということが伝わるのがポイント




⑤意味がわからないフレーズで「知りたい心」を動かす
意味がわからないフレーズが入っていると、「なんだろう?」とその意味を知りたくなり、思わずクリックしてくれるのを狙う。


:「アホ毛はやめて







プラス1
1つの記事のタイトルやキャッチコピーに悩める時間が、雑誌とネットでは全然違う。1本あたり悩めるのは1~2分ということも。それゆえ、オンラインで会議室(チャットルーム的なもの)を設けて、タイトル決めに行き詰まったら編集部員全員にアイデアをもらえるようにしている


悩んだら、「助けて!」とネット上の会議室でみんなに投げかける(吉岡)。1人で書いていると入り込みすぎて客観的に見られないとき、みんなの助けを仰ぐのは視点を変えるうえでもとても役立つ(鷹木)。


[その他の印象に残った言葉]
送られてくる企業のプレスリリースのタイトルがボヤッとしているものだとまず読まれない。(鷹木)


タイトルと内容の結果が乖離していると検索エンジンの評価が低くなる。
だから、煽りすぎたり、騙し的なタイトルはつけない。ロイヤリティを高めるのが大事。(鷹木)


「釣り(※見出しで引きつける記事というネット用語)」の場合は、「『釣り』だったけど、読んでよかった」と思ってもらえるのが最低限の礼儀。(吉岡)


ウェブサイトは大きく分けると、フロー(ニュース)型サイトとストック型サイトがある。
フロー型は記事の賞味期限が短く、新しい記事は読まれるけれど古い記事は読まれない。
ストック型は古い記事でも読まれる。
「Business Media 誠」がフロー型で、「誠Biz.ID」はストック型。ストック型はSEO対策をして検索に引っかかってくるようにする。それぞれコピーのスタイルも変わってくる。(吉岡)


当社の編集部の組織はフラット。編集長は大きな舵取り役。(鷹木)







ネットにおけるコピーライティング術は、
目を引くインパクト、お役立ち感、共感を読ぶなど、
瞬間的にクリックしてもらえるかどうか、という部分がキモ。



パソコンの画面に映る過去の記事を見ながら話していただく、
というスタイルで取材は進行していく。
個人で行き詰まったらオンラインの会議室で編集部員みんなに投げかけ、
共有しながらアドバイスをもらうというシステムともども、
いかにもネットメディアらしいなと感じた。
川上徹也




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「Business Media 誠」吉岡綾乃編集長、「誠 Biz.ID」鷹木創編集長が語る ネットメディア流・瞬間で引きつける「キャッチコピー力の極意5カ条+1」とは?

更新日: 2011年 3月 4日| このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

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コメント / トラックバック3件

  1. 高川雄一郎 より:

    未曾有の国難に見舞われたこの時期に、人心を混乱させるような大袈裟な見出しで、不安を煽る記事を編集する奴が偉そうな事を言うな!
    尾木和晴、編集長としての責任は重いぞ。

  2. ともぞう より:

    「放射能がくる」
    「原発が爆発した」
    持てる能力を最大限,彼は何かの目的のために発揮しているのでしょう.私には理解できません.
    現在AERAのサイトは閲覧できない状態になっています.

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